皮膚疾患について|性差医療について(3)男性型脱毛症について|札幌市中央区 皮膚科 大通駅 AGA 男性型脱毛症 プロペシア|加藤直子皮膚科スキンクリニック

加藤直子皮膚科スキンクリニック

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皮膚疾患について
【性差医療について(3)男性型脱毛症について(院長 加藤直子)】

男性型脱毛症について

毛に対して性ホルモンは様々な働きかけをしています。中でもアンドロゲン(男性ホルモン)は、男性毛と呼ばれる特定の部位の毛(ひげ、胸毛、上肢や下肢の毛、脇の毛、お臍のすぐ下から恥骨の上方までの陰毛など)の成長を促進する正の働きと、頭皮の毛の中で前頭部(額から両耳を結んだ線程度までの部分)と頭頂部(頭のてっぺん部分)に生えている毛の成長を抑制する負の働きを持っています。一方、後頭部の毛やまゆ毛などは男性ホルモンの影響を受けません。男性にとってかなり悩ましい問題として、比較的若い頃から、頭皮の毛が薄くなる現象があります。これは男性型脱毛症と呼称されており、前頭部と頭頂部の毛が一定のパターンを取って徐々に薄くなってしまう症状をいいます。以下にそのことを説明します。また最近は、外用剤や内服薬で、その進行を抑えることも可能になってきていますので、そのことについても解説します。

男性型脱毛症(androgenetic alopecia、AGA)

1) 男性型脱毛症とは

男性型脱毛症とは思春期以降の男性に多い脱毛症で、いわゆる「若はげ」といわれています。最近はandrogenic alopecia の頭文字からAGA(エージーエー)とも呼ばれています。

2) 男性型脱毛症の特徴

男性型脱毛症の特徴前頭部と頭頂部に一定のパターンで進行することを特徴とします。前頭部は中央の毛を残して左右の毛が少なくなり、英語のMの字に似た脱毛になります。頭頂部は頭のてっぺんから次第に薄く軟らかい毛が目立つようになり、大きく円形に脱毛します。
男女ともに起こりますが圧倒的に男性に多く起こります。成長期、退行期、休止期の毛周期(ヘアサイクルといいます。図1を参照。ヘアサイクルについては8月に更新した「髪(毛)について」をお読みください。)を繰り返すうちに、成長期が短くなる現象が起きていますので、毛があまり長く伸びないうちに抜けてしまいます。また毛を包む構造である毛包全体の大きさが減少する「毛のミニチュア化」という現象も起きています(図2を参照)。さらに、本来は硬く太い毛である前頭部や頭頂部の硬毛が、軟らかく細い毛である軟毛に変化します。
病気というより、加齢による発毛パターンの生理的変化と考えることもできますが、若い人でも遺伝的な資質を受け継いでいる人には発症します。日本人の20代の男性の10%、30代の男性の20%、40代の男性の30%に認められるといわれています。





3) 男性型脱毛症発症のメカニズム

男性型脱毛症発症のメカニズム男性ホルモンの中のテストステロンは、U型5α還元酵素という酵素により強力なジヒドロテストステロンに変換されます。このジヒドロテストステロンが、前頭部や頭頂部の男性ホルモンに感受性のある毛包の毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体に結合すると、抑制的細胞増殖因子の代表であるTGF-β1などを中心とする脱毛シグナルを発します。これが毛を作る細胞である毛母細胞に作用して、その増殖を抑えたり、成長期を短くしたりする現象を起こさせます(図3を参照)。




4) 男性型脱毛症の治療方法

男性型脱毛症の治療方法日本皮膚科学会では男性型脱毛症の治療ガイドラインを定めています。図4にその男性に対するものを挙げます。  
これによると軽症例の場合は、C1(用いてもよいという評価)群に属する育毛剤を外用する方法、あるいは5%ミノキシジルという育毛剤を外用する方法、それと同時あるいは単独でフィナステリドという薬を内服する方法を挙げています。自毛による植毛やかつらの着用も、日本皮膚科学会では整容的補助的対処方法のひとつとして否定しない方針を取っています。また中等症例や重症例には、上記のうち、ミノキシジル、フィナステリドを主体とする治療から入るよう勧めています。ただし、これらは現在のところ保険適応外の治療であることを知っておかなければなりません。



5) ミノキシジルの作用メカニズム

ミノキシジルの作用メカニズムミノキシジルは米国で高血圧治療剤として開発されましたが、内服中の患者さんに多毛が認められたことから、医療用の外用発毛剤として改めて開発されました。ミノキシジルは毛周期(ヘアサイクル)に働きかけて、休止期毛包から初期成長期毛包への移行を促進する作用と、初期成長期毛包から後期成長期毛包への移行を促進してそれを維持する作用を合わせ持っています(図5を参照)。これは男性ホルモンとは関係のない作用ですので、男性のみならず女性の男性型脱毛症の患者さんにも有効です。現在、日本では男性用には5%の濃度のミノキシジル、女性には1%の濃度のミノキシジルが販売されています。



6) フィナステリドの作用メカニズム

フィナステリドの作用メカニズムフィナステリドは前述したU型5α還元酵素の阻害剤です。この内服により、テストステロンからジヒドロテストステロンへの変換がブロックされますので、毛乳頭の男性ホルモン受容体に、より強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンが結合することができなくなり、脱毛シグナルが発信されなくなります(図6を参照)。このため内服した患者さん達では、毛の数の増加および毛の重量の増加が観察されています。わずかな効果を認める例も含めると、内服した男性型脱毛症の患者さんの、実に98%に効果が認められるといわれています。
しかし、作用メカニズムから明らかなように、男性には有効でも女性には無効です。このことは外国でのランダム化比較試験でも確認されています。さらに、万が一妊婦が内服すると、ジヒドロテストステロンが低下して、男子胎児の生殖器官などの発育に影響をおよぼす恐れがありますので、女性への投与は禁忌となっています。



7) 実際の治療の流れ

実際の治療の流れまずは皮膚科専門医への受診をお勧めします。男性型脱毛症の診断のためには、家族歴や脱毛の経過を聴き取ります。また額の生え際が脱毛のために後ろに下がって、前頭部と後頭部の毛が細く短くなっていることを確認します。類似の疾患に、頭部全体の毛が薄くなる円形脱毛症の一種や、慢性型の休止期脱毛症がありますので、場合によっては拡大鏡を用いて毛の性状を調べます。また貧血、膠原病、慢性甲状腺炎などの疾患に伴う脱毛症や、急激なダイエットや消耗性疾患、あるいは何らかの薬剤を内服していることによる脱毛ではないか、など鑑別診断を行います。

男性型脱毛症と診断がついた場合、治療ガイドラインの説明をします。育毛剤やミノキシジルの外用について説明します。さらに、フィナステリドの内服の適応を検討します。フィナステリドの内服開始前には血液異常や肝機能障害などがないか、血液検査を施行することが望まれます。これらの準備が整ってから、フィナステリド(加藤直子皮膚科スキンクリニックではプロペシアを処方します)の錠剤を毎日1錠ずつ内服します。個人差がありますが、内服を開始してから効果を実感するまでの期間はだいたい数カ月です。まず洗髪時に抜け毛が少なくなるのを実感できれば、効果があると判定します。あとは徐々に毛の本数が増え、太さを増してゆくかどうか、判定してゆきます。経過中に再度、血液検査をすることが必要な症例もあります(図7を参照)。

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